マクドナルドのビジネスモデルを分析

・日本マクドナルドの赤字の原因

日本マクドナルドは、2014年に今まででもっとも大きな赤字を計上してしまいました。
その金額はなんと218億円。
週末になるとマクドナルドには家族連れが長い列を作っているのをよく見かけますので、そこまで大きな赤字を出してしまっているのはなかなか想像できません。

過去最大の赤字を出してしまった原因は、フランチャイズ化を急に広げ過ぎたことではないかともいわれていますが、まったく違うことが原因ではないかと考える経済学者もいるようです。

赤字が出てしまった理由には、ファーストフードのニーズから外れてしまったためではないかという経済研究者もいます。
最近は回転寿司や牛丼など、和食のファーストフードが増えていて、日本人の意識が和食に向いてしまっているため、マクドナルドの人気が純粋に落ちてしまっているのではないかというもの。

確かに、ショッピングモールのフードコートなどを見ていると、目新しいファーストフードがたくさん展開されていますので、長い間マクドナルドを食べてきた人は、別のファーストフードに目移りしてしまうのもうなずけます。

・マクドナルドの収益源は不動産業?

マクドナルドは全世界で親しみやすいファーストフードを提供していることで知られていますが、実は収益源の中心となっているのは不動産業によるものだということをご存知ですか?

こうした、一見収益のメインと思われる事業とは別の事業が収益源となっている企業は意外と多いようで、日本ではサッポロビールが不動産業における賃貸収入が収益のかなりの割合を占めているといわれています。

では、マクドナルドはどういった形で不動産業を展開しているかというと、前述したサッポロビールなどとは違う形をとっているようです。
サッポロビールの場合、自社が取得した土地に自社ビルを建てて、そこに別企業を入居させることで賃貸業を成立させていますが、マクドナルドは違います。

マクドナルドの店舗は直営店とフランチャイズの2種類があり、フランチャイズで新しい店舗を展開する際には、マクドナルドが土地や店舗になる建物などの取得を行います。
そして、出展者とその店舗の賃貸契約を結ぶことで、賃貸収入を得るのです。
もちろん賃貸価格は賃貸業の利益を含んだ金額になります。

店舗を賃貸することで、フランチャイズ展開におけるリスクを回避することができる上に、不動産業としての収益を得ることもできるので、このビジネスモデルは実に画期的です。
もちろんマクドナルドの考え方として、不動産業で収入を得るということがメインではなく、消費者においしく安全な商品を食べてもるあことをモットーとしてもらうことを中心に事業を運営しています。