大手アパレルメーカー「ユニクロ」のビジネスモデル

・優秀過ぎるユニクロ商品の秘密とは?

日本にユニクロが登場したときは、多くのアパレル企業がかなりの焦りを見せました。
驚くほどの低価格で良質な服飾品を提供することは、これまでのアパレル業界の常識を覆すほど衝撃的だったのを思い出します。

シンプルなデザインで幅広い年齢層のユーザーが着用することができ、また品質も高い。
初めてユニクロのカシミアが販売されたときは、どの店舗も売り切れ続出で、開店と同時に駆け込んで全色大人買いするお客様もたくさんいました。

そこで気になるのが、どうしてユニクロは質の高い洋服をあんなに低価格で販売できるのか?という点です。
ユニクロは全世界にある素材メーカーを徹底的に調査し、ここだと思ったメーカーと直接交渉をして、大量に素材の仕入れを行なうことで低予算での仕入れを実現しています。

大量に仕入れても、売れなければ大損害を出してしまうことになるので大変危険ではありますが、ユニクロは「絶対に売れる商品」を徹底的に研究し、これまでになかった機能性素材を開発することで、確実な売上を出しているという点は、現在ユニクロにしかできない、かなり思い切りのあるビジネスモデルだといえるでしょう。

・企画から生産、販売までのこだわりとは

ユニクロというとシンプルなデザインのイメージが強かったですが、最近ではデザイン性の高い商品もたくさん販売されるようになりました。
デザイナーやパタンナーは、世界のモードをしっかりリサーチし、商品のデザインに活かします。
なんとひとつの商品を発売する1年前から取り掛かるといいますから、ファッションはとても大変な世界であることがわかりますね。

ユニクロといえば、機能性素材。
素材開発部は、世界中から良質な素材を見つけ、安定した仕入れをすることを条件に低コストでの仕入れを実現します。
直接仕入先と交渉しているそうですから、その本気度がうかがいしれますね。

商品を販売する上で、もっとも重要になるのが企画です。
生産数を決定したり、デザインや商品ごとの素材を決めていくのも企画の仕事。
特に各シーズンの商品の生産における増減については、綿密に計画を練らなければなりません。
今シーズンはどれだけの需要があるか、こちらも経済を常にリサーチしているからこそ的を得た商品計画ができるのです。

このほかにも、品質管理や匠チームなど、ユニクロには良質な商品を生産する上で、なくてはならないチームがいくつもあり、それらのチーム連携をしっかり取りながら、よい商品を求めやすい金額で私たちに提供してくれています。
ユニクロは世界的にどんどん店舗拡大を進めており、これからさらに発展を続ける企業となるでしょう。