スバルのビジネスモデルが注目されているワケとは

・経営能力が高いことで知られる「富士重工業」

自動車というと「トヨタ」や「日産」などが有名で、「スバル」というとどこかマイナーなイメージがありますが、スバルは規模が小さいものの、毎年売上を増やしている優秀な自動車メーカーです。

スバルの自動車を生産しているのは「富士重工業」という企業で、重工業という名前ではあるものの、現在事業のメインは自動車の生産。
国内での売上はトヨタに及ばないものの、2014年の国内生産数は2000万台を突破し、かなり順調な経営を行っています。

どうしてスバルがここまで高い収益を得ているのかと調べてみると、北米でスバル車が大いに売れていることが勝因となっている様子。
自動車に限らず、多くの企業は中国やタイ、ベトナムなどに事業の焦点をあてているが、スバルはあえて北米に自社ブランドのアピールを行なうことで、利益率は低くても台数を販売できるようになり、結果的に利益が上回っていったのです。

四輪駆動車としては、スバルで知られているのが「レガシィ」。
北米でも地域を限定で売れていたスバル車を、レガシィのモデルチェンジなどにより広い地域で受け入れられるよう改善をして、イメージアップを図ったことが勝因ではないかといわれています。

・苦渋の決断が成功を招いた

スバルで一番知名度が高い車は、なんといっても「スバル360」。
愛らしい形と「てんとう虫」の相性で親しまれ、旧車好きには現在でも高い人気を誇る1台です。

このスバル360のヒットを得て、スバルでは軽自動車の開発に力を注いでいましたが、売上が伸びないことを受けて、国内での軽自動車の生産から撤退しました。
これまで独自の文化を作ってきたスバルは、この決断をするまでにかなり悩み、また苦しい思いをしたようですが、思い切って決断したことで、北米での成功につながったのは思い切った選択の賜物だといえるでしょう。
その後もスバルの試行錯誤は続き、他メーカーとの連携やトヨタ傘下に入ることによって一進一退を続けてきましたが、そうした苦労が北米での成功につながっています。

今回の売上増で勢いをつけたスバルは、今後さらに際立ちを見せようとスバルブランドをより磨き上げることに尽力しようといています。
独自の技術をもち、小さくても確率した企業であるという位置付けを目指して今後も進んで行く様子。
スバルというブランドだけが1人歩きするのではなく、独自の技術を活かした自動車を開発し、自社ブランドを確立させていくようです。

今後さらに大きく成長していくためには、たくさんの課題があります。
売上はもちろん、確率したブランドイメージを持続させるためにも、今後の経営は重要となっていくでしょう。