企業が注力すべきことを明確にする競争戦略とは?

独自の戦略

競争戦略は、ビジネスにおいては競合他社より優位に立つための戦略であり、ビジネスを行なうならばなくてはならない戦略です。
ただ経営者が競争戦略と言うと、3年後の売り上げ目標などと勘違いすることも多く、目標達成の方法と、競争戦略を混合してはいけません。

ただ競争戦略では、ライバルを追い抜いて1番になることを目指すのではなく、市場から淘汰されず生き残ることを目指すために使います。
特に1番になると、ライバルから強烈に攻撃を受ける可能性も高いです。
そして競争戦略で他社に勝つための戦略は、大きく3つに分けられます。

競争戦略の基本の3つ

・コストリーダーシップ

難しい横文字に思えますが、一言で言えば如何にして安く売るかということです。
安ければ売れやすく、同業他社の参入も減らしやすく、いくつものメリットがあります。
ただし、コストリーダーシップは安く売ることを目的とするのではなく、安売りしても利益の出る状態を作ることを目指します。

品質を高くしてコストを安くするのはもちろんですが、流通経路を確保すると、コストを固定でき、大量生産大量販売が可能となり、利益が出やすくなります。
これはチェーン店や大手コンビニなどに見られる戦略です。

・差別化

しかし商品によっては安売り出来ない場合もあるでしょう。
そのような場合は、安売りをするのではなく、如何に高く買ってもらえるかを考え、これが差別化となります。
ブランド化することや、特別な商品を販売する、または高級感を持たせてあえて高く売るような方法もあります。
いわゆるフラグシップモデルや、限定商品、期間限定品などがあります。

安売り競争をすると、大手に中小企業が勝つことは難しいですが、安売りの製品とは違う差別化した特別な製品を売れば、高く買ってもらえる可能性が高いです。
ただ高値で売るにしても、顧客が買えるような少しだけ高く値段設定する必要があり、他社の二倍や三倍にしては、顧客が逃げていきます。

・市場を絞り込む

最初から市場全体を相手にしてビジネスしては、成功の道は薄れていくので、市場を絞り込むのです。
特にすでに他社にシェアを奪われているようなジャンルは捨てて、大手が参入していない市場を狙います。
これはいわばニッチ産業を狙うというのも、その一つです。

または他の企業が販売していないような製品を売ったり、他社がターゲットにしていない層を狙うなどもあります。

これらが競争戦略の基本となります。
ただ戦略を立てるだけでは、ビジネスで成功するのは難しく、まずは市場を分析しないとなりません。
つまり、人・物・金という流れや状況を把握しないと、戦略の立てようもなく、市場分析をまずは行なうのです。